読書録No.10:「ヒトの壁」養老孟司

 

こんにちは、趣味男(hobby___man)です。

 

養老孟司さんのヒトの壁を読みました。壁シリーズで有名な養老孟司さん。バカの壁が2003年に出版され、419万部を売り上げる大ヒットとなりました。

 

 

 

 

 

養老孟司さんは『解剖学』を専攻されたお医者様ですが、どうやら医者が嫌いらしいです。(笑)本書『ヒトの壁』でも述べていますが、医者にかかった瞬間に医療システムに巻き込まれるから嫌いなんだそうです。

 

糖尿病もあるそうなのですが、それは数字的に以上であるから『糖尿病』であると診断されているだけであって、そもそも医者にかからなければ糖尿病だと認知しないのだから、存在していない。

 

みたいなことを述べてました(笑)

 

医者という経歴がありながらこういうこと言うんだから、面白い人ですよね。かなり親近感がわきます。本書の文体も統一感がなく、基本「である調」なのにたまーーに「ですます調」になったりするところも個人的には好きです笑

 

さて、本書を読んだ感想ですが、

 

『人生で自己成長を追い求めている人』や『成功したいと思っている人』

 

こんな人たちに是非読んでほしい本だと思いました。

 

こんな方におすすめ

  • 人生で自己成長を追い求めている人
  • 成功したいと思っている人

 

 

誰の役にも立たないような、「ネコ」みたいな生き方でも良いじゃないの。

 

社会に出ると、会社で昇進だったり自分自身の成功を望んでいわゆる自己投資なんかをしますよね。今までの学校教育の中で、私たちは『成長するべき』という前提がある中で生活してきたので、ここに関して違和感を感じないんですよね。

 

むしろ、成長意欲がないやつは淘汰されるべきみたいな雰囲気すら感じることがあります。

 

この本を読むことによって、その前提を疑いたくなります。読むことによって、生きることにもう少し肩の力を抜いて向き合うことができるようになるんですよね。

 

「本当に成長って必要なの?」

 

んー、難しいところではありますよね。皆さんはどう考えているのでしょうか。確かに成長って言葉はかなりポジティブに感じますし、成長している人をみると、「すごいな」「ああなりたいな」なんて憧れを持ったりもしますしね・・・。

 

こればっかりはそれぞれ各々の感覚になってしまいますが、じゃあ成長意欲がない人は全くダメなのか?

 

養老孟司さんは「マル」という猫と一緒に暮らしていたようです。猫可愛いですよね、私も好きです。ねこ。

 

「マル」は、基本的に邪魔で迷惑をかける存在であった、と本書の中に書いてありますが、全く迷惑そうに書いているわけではありません。

 

文中から愛おしさ、「マル」への愛情が痛いほど伝わっていきます。

 

確かに「自己成長」は素晴らしいし、社会的に意味があることであると思いますが、愛おしさや、愛情とは少しベクトルが違う話であって、「自己成長」をしているから愛情や愛を受け取ることができるわけではないんですよね。

 

いや、当たり前なんですけど、この部分って生活をしているとつい忘れてしまう部分なんですよね。

 

会社とかでもそうだと思うんですけど、迷惑をかけるんだけど、愛される人っているんですよね。そして、そういう愛される人に憧れるのが「自己成長」しなきゃだめだって思っている人だったりするわけです。

 

おそらく、この「愛」ってやつは、自己成長する意欲からは全く生まれないものなんですよね。

 

じゃあ「自己成長って必要なの?」ってことなんですが、うーん、どうでしょうね。(笑)

 

 

多分社会的に見たら必要なんだと思います。まあ、社会的っていうとだいぶ広い意味な気がしちゃうんで、言い方悪いと思うけど「社会の歯車」になるのであれば必要なのかな(笑)

 

自己実現で夢を持っている人についても、おそらく「成長」がついて回るので「自分のために」成長するって感じですよね。

 

多分、「愛されたい」とか「誰かに必要とされたい」みたいなものだったら、成長っていらないんですよね。流石に我々猫じゃないんで、寝てばっかりってわけにはいかないんでしょうけど、誰かのために何かしてあげるとか、そういう小さいことで十分幸せに生きていけるんですよね。

 

「自己成長」とか「市場価値」とか、正直疲れませんか?笑

 

そんなことないのか。人によりけりですよね。

 

市場価値って言葉があんまり好きじゃなくて、いや、魚じゃないんだから。と思ってしまう自分もいるわけです。

 

魚は大量だと値段が安くなる、つまり市場価値は下がるわけなんですが、味とかは一切変わってないわけで。

 

不漁だと値段は上がるけど、味は安い時と同じなわけで。

 

つまり、価値って相対的な指標であるから、「へーそうなんだ」くらいに思ってないと人生やってられないと思うんですよね。

 

だいぶ話が脱線しましたが、この本を読んで少し気が楽になったような、そんな気がします。

 

「なんか窮屈な社会だよな本当に」みたいな感覚がある人は一度読んでみるといいかも。自分が思っていることが、養老さんの素晴らしい頭脳と経験によって言語化されていると思います。

 

リラックスしていこうぜ、俺たちの価値、プライスレス。

 

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。本読んだ感想とかを気が向いたときに上げているのでよかったらtwitterのフォローしてください。めっちゃ喜びます。

 

 

 

そんじゃ、気楽に行こうか。take it easy〜

 

 

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