こんにちは、趣味男(@hobby___man)です。
今回紹介する本は、ミルトンエリクトンの催眠療法入門です。
本の章立ては以下の通りです。
- 解決志向催眠の原則
- 催眠誘導の実際
- トランス現象
- なぜトランスを使うのか
- 問題のクラス・解決のクラス
- 性的虐待の後遺症の治療
- 痛みと身体の問題の治療
- 私はただの催眠家です
こんな方におすすめ
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- 催眠術に興味がある人
- 患者の治療でエリクソン式アプローチを利用したい人
- 人の心に興味がある人
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目次
催眠の入門編としては最適。
催眠の入門編としては最適だと思いました。本書の構造として、1989年の12月、南カリフォルニアのヒルトンヘッドで行われたワークショップが元に作られています。
ワークショップ自体が催眠について浅い経験の人、また初めての人を対象にしているワークショップのようで、かなり噛み砕いて、初歩から話を始めているので、催眠について簡単に理解したいなーという人にとってはベストな1冊かと思います。
ミルトンエリクトンの催眠療法入門を読めば「催眠」ができるようになるのか?
正直な話、それは難しいと思います。が、ミルトンエルクトン式の催眠は強い言葉を使わずに許容する言葉「かもしれません」のような優しい言葉でトランス誘導していくことが特徴のようです。
また、相手の行動を利用したアプローチをするため、相手についてよく観察をしています。
こういったところは、催眠とまではいかないくても日常のコミュニケーションでは大切になる部分です。なので、日常のコミュニケーションを向上させたいという観点からも、非常に良い本なのではないかと思いました。
ミルトンエリクトン流は「催眠は100%かけられる」というスタンスの催眠療法
催眠にも様々な流派があるらしく、「催眠術にかからない人もいる」というスタンスをとっている流派もあるようです。
しかし、ミルトンエリクトン流は、「確かにかかりにくい人もいるけど、かからない人はいないよ」というスタンスをとっているんですね。
だから、実際の臨床もかなり粘り強い対話になるようです。
前提として「必ずかかる」があるから、術者も患者さんが催眠にかからなかった場合、様々な方法を試すようになります。
結果的に、かからなかったとしても、「どこがいけなかったのか」という自己反省を促すことになりますので、素敵な前提だなと個人的に感じております。
自己暗示も可能?自己催眠で自分をコントロールできるのか?
催眠を自己暗示として活用したい人もいると思います。実際には「できる可能性がある」くらいの答えが妥当なようです。
自己催眠で自分の感情や行動をコントロールできれば、良い習慣を身につけるのも、悪い習慣をやめるのも苦労がないわけですね。
ミルトンエリクソン流によると、うまくいく人もいればうまくいかない人もいる、というスタンスをとっているようです。実際の本の一部を抜粋してみました。
参加者:喫煙のような随意的行動に対して、催眠でアプローチできないでしょうか。タバコを吸うときに玉ねぎの味をイメージさせるというように、随意的行動とその行動を制御できる不随意的行動を連結させるのです。
解答:できる場合もあります。以前そういったことをして成功しました。しかし、それは私の好みではありません。というのは、そんなにうまくいくわけではないからです。文献や私の経験から、喫煙や体重のコントロールの問題には、あまりうまく作用しません。作用する人には、100%効きます。しかし、全般的に効果的なアプローチではありません。
本書では「喫煙」をトピックに質問していましたが、どうやらうまくいく人といかない人がいるようですね。もちろん本書では自己暗示ではなくて、あくまでも他者にかける場合の催眠ですから、自己暗示であればうまくいく可能性がありますね。
そもそも「こうなりたい」という自分の思いがあるわけですから、それを強くしていくような催眠をかけていけばうまくいきそうです。
そうなると単純に「アフィメーション」とかになりそうですね。確かにうまくいく人といかない人がいそうな解決策になりましたね(笑)
興味深い面白い本でした。
特にこういったことを使う仕事ではないですが、人の心についての本はやはり面白いですね!未知な部分が多いので、色々な見解があり、どれも「確かに」と思わされるくらいの研究と経験が蓄積しているのを感じます。
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