こんにちは、ふぁむ(Famlog19)です。
今回は、「習慣化のコツを理解すれば、人生の4割が思い通りになる話」をしていきたいと思います。
実は、私たちの行動の4割は習慣でできています。つまり、私たちが思い描く理想の習慣を身につければ、人生の4割が思い通りになるということです。
人生の4割が理想的な習慣に変われば、間違いなく残りの6割ににも良い影響を及ぼします。つまり、良い人生を送るためには、良い習慣を身につけることが絶対に必要です。

それでは、内容に進みましょう!
引用本:習慣の力 The Power of Habit
目次
習慣のメカニズムってどんなの?

習慣とは、考えずに無意識に取ることができる自動化された行動のことを指しています。
デューク大学の学者が2006年に発表した論文によると、毎日の人の行動の、実に40%以上が「その場の決定」ではなく「習慣」だという。
つまり、行動の約40%は無意識に自動化されたものであるということです。何を食べるのか、お金を貯金するのか、運動をどれくらいするのか、こういった行動選択においても習慣が適用されています。
要するに、1日単位で見た場合、大体同じような毎日を過ごしているよね。ということです。古文の毎日を振り返って見てください。そうでしょうか。毎日同じような行動を繰り返していませんか?
習慣のメカニズムを理解するためには、以下の図が分かりやすいです。喫煙を例に解説していきます。

まず、習慣の始まりは「きっかけ」です。習慣である「ルーティン」を通して得られる「報酬」が欲しい!という気持ちを引き起こすような「きっかけ」から始まります。
タバコであるならば、「タバコを吸うこと(ルーティン)」によって得られる「快楽・ストレス軽減(報酬)」を得たいという欲求を生み出す「きっかけ」からスタートします。タバコを吸っている人を見たり、タバコの写真を見たりすることがきっかけになりますね!
「習慣化」すると「脳の活動が低下」し、行動が「自動化」される
手術でラットの頭の中に、小さなジョイスティックのようなものと、何十というワイヤを入れる。その後、ゴールに報酬としてチョコレート置いたT字型の迷路にラットを置く。通路の端には仕切りがあり、クリック音がすると仕切りが取り払われる。

この実験では、回数を増やしていくうちにラットが道に迷う回数が少なくなり、チョコレートにたどり着くスピードが速くなりました。
そして、実験を繰り返すことによって、特に注目する変化はネズミの脳内で起きていました。最初は、脳が活発に活動していたことに対して、回数を重ねるごとに「クリック音」と「報酬」を得たとき以外の脳の活動量は低下していたのです。


つまり、「習慣化」が起きたのです。習慣化によって、「報酬」までたどり着く「ルーティン」が自動化されたわけですね。つまり、脳を使わなくてもできるようになったと言えるでしょう。

習慣を「変える」ために私たちができる5つのこと

さて、次はどのように習慣を変えることができるのかについてお話ししていきます。習慣を変える方法を身につければ、自分の理想通りに人生をデザインすることができます。強いですね。
ですが、習慣を変えるためにはノウハウだけではなくて、「変えたい!」という意志が必要である事もわすれないで下さい!
- 「きっかけ」と「報酬」はそのままで「ルーティン」だけを変える
- 「窮地」を乗り越えるためには「信じる心」が必要
- 集団で取り組んで、志を共にする仲間を増やそう
- 「意志の力」を鍛えてセルフコントロール能力をあげよう
- 乗り越えるための「障害」の対策をあらかじめ考えておく
1、「きっかけ」と「報酬」はそのままで「ルーティン」だけを変える
さて、習慣を変えるための基本的な考え方について紹介します。この考え方がベースになりますので、頭の中に入れて置いてください。
基本的な考え方は「きっかけ」と「報酬」はそのままで、「ルーティン」だけ変えるという作業です。タバコを例に考えてみましょう。

上図のように、きっかけと報酬は変えずに、ルーティンの部分だけ腕立て伏せを入れました。運動でエンドルフィン(幸福物質)が出ることがわかっているので、報酬も変わらずに良いと思います。
本書では、最弱のチームを「習慣を変えること」によって最強に育て上げたトニー・ダンジーさんの話を例に展開しています。
習慣は第3のループ(きっかけ、ルーチン、報酬)だが、ダンジーは2番目のルーチンだけを改造しようとしていた。最初と最後には慣れたものがあった方が、新しい行動を受け入れやすいのは経験からわかっていた。(中略)
それは研究に次ぐ研究で明らかになった、習慣を変えるための鉄則であり、変化を起こすための最強の手段の一つである。
トニーダンジーさんも、プレイヤーの元々脳の中にあったプレーの習慣を利用して、新しい習慣を形成していきました。結果として、チームを優勝に導いています。(NFL)

2、「窮地」を乗り越えるためには「信じる」ことが必要
トニーダンジーさんは、「習慣を変える」戦術でチームをどんどん強くしていきましたが、この手法には唯一の弱点がありました。
しかし、強豪になっても、悩みは浮上した。バッカニアーズはたいてい統率の取れた手堅いプレーをする。それなのに緊張が最高潮に達する決定的瞬間に、全てが崩壊するのだ。
過度なストレスがかかるとフラッシュバックしたりする話を聞いたことはある人がいると思いますが、新しい習慣で塗り替えても古い習慣が消えるわけではないようです。
過度の緊張・過度のストレスがかかった場合、昔の習慣に逆戻りしてしまう可能性があります。本書でも2年間お酒をやめた人が過度のストレスにより再びアルコール中毒者になる話が載っています。

それを解決する方法があります。フラッシュバックを起こさずに、過度のストレスやプレッシャーの中でも元の習慣に戻らない唯一の方法です。
それは、「信じる」ことです。すごく抽象的なので、本の内容を引用させていただきますね!
習慣の入れ替えテクニックをを実践したアルコール依存症患者はほぼ禁酒できたが、それは人生で大きなストレスに晒されるまでのことだった。ストレスを受けた時点で、どれだけ新しいルーティンを受け入れていようとも、かなりの人数がまた酒を飲み始めたのだ。しかし、ブルックリンのジョン(本書に出てくる禁酒に成功した人物)のように、何らかの偉大なる力が自分の人生に加わったと信じている患者は、そうでもない患者よりも、ストレスの多い時期も酒を飲まずに乗り越えられていた。
大切なのは、「神への信仰を持つ」ということではなくて、科学者たちは一つの結論にたどり着きます。
大切なのは「神」ではない、と研究者たちは気づいた。「信じること」そのものが差を生むのだ。一旦何かを信じることを覚えると、その能力が人生の他の部分にまで影響を及ぼし、自分は変われると信じ始める。信じることこそが、作り変えた習慣のループを永遠の行動に変える要素だったのだ。
信じることで、習慣を永遠のものにすることができる。信じる力には、未知の可能性がありそうです。神様を信じても良いですし、本書で出てくるジョンのように、「何か見えない力」というものを信じても良いかもしれません。

ここで私は泣きました。まさか習慣の話を読んでいて泣かされるとは・・・(笑)
3、集団で取り組んで、志を共にする仲間を増やそう
7年間の禁酒に成功している元アルコール中毒者のジョンは、このように言っています。
私は毎朝平常な状態で目覚めるわけではありません。つまり、7年間、酒は一滴も飲んでいませんが、朝起きると、今日はダメだと感じる時があります。そういう日には偉大な力を求め、それから支援者に電話します。酒の話はあまりしません。人生や結婚や私の仕事について話し、シャワーを浴びるころには頭のしっかりしてくるんです。
また、アルコール・リサーチ・グループの首席科学者、リー・アン・カスクタスはこのように言っています。
「グループと経験を分かち合う作業には本当に強い力があります。一人だと自分が変われると信じきれないことがありますが、グループはそんな不信感を拭い去ってくれます。コミュニティが信頼感を生み出すのです。」
一人では、どうやら苦しい時を乗り越えることは非常に困難のようです。自分が達成したいことを志す集団に所属し、互いに励まし合うことが、何かを乗り越える原動力になるようです。

4、「意志の力」を鍛えてセルフコントロール能力をあげよう
「自制心が強い学生は、あらゆる学業成績面で、衝撃的な学生を上回った。学生の成績を予測する時、IQよりも自制心を測った方が正確な予測ができる。」
成功のために必要な素養として一番に挙げられるのが、実はこの「意志の力」なんです。つまり、セルフコントロール能力です。
ですが、人間の意志の力には限界があるようです。多くの実験でそれが証明されています。
詳細は省きますが、「意志の力」を消耗させた後で、集中力が必要な作業やテストを実施すると、意志力を消耗している被験者の結果は散々でした。自制心がなく、「こんな実験意味がない」とまで言いだした被験者もいたようです。

意志の力を伸ばす方法はめちゃくちゃシンプルです。それは、「ちょっとだけ頑張ってみること」を増やしていくことです。本書では、2つの実験が紹介されています。
被験者24人を運動プログラムに参加させ、2ヶ月間、ウェイトリフティング、筋肉トレーニング、有酸素運動などを行ってもらい、その量をどんどん増やしていった。被験者は来る日も来る日も運動を強いられ、しかもジムへいく日が増えていくので、必要とする意志力も増えていく。
2ヶ月後、研究者は被験者の生活を詳しく調べ、ジム通いで意志力を培ったことで、他の面でも意志力が強くなったかどうかを検討した。(中略)彼らの身体的な健康状態は前よりも良くなっていたが、これはある意味、当然のことといえる。ところが生活の他の面も健康的になっていたのだ。ジムで過ごす時間が長くなると、飲酒、喫煙、カフェイン、ジャンクフードの摂取量も減った。また、気分が落ち込むことが少なくなった。
運動による効果によって、このような結果になることが考えられたので、別の実験でも意志力の強化について実験しています。
29人の被験者に、4ヶ月に及ぶ「金銭管理プログラム」に参加してもらった。目標の貯蓄額を決め、レストランでの食事や映画といった、贅沢を控えてもらう。被験者は買ったものすべて細かく記録しなければならない。最初は面倒に感じるが、次第に自制心が強化され、買い物をすべてメモするようになった。
プログラムに従って行動するうちに、被験者の経済状態は向上した。更に驚いたことに、喫煙量も飲酒量もカフェインの摂取量も減ったのだ。
つまり、ある一つの面での意志の力を鍛えれば、すべての分野において意志の力を発揮することができると言うことです。なので、実験のように筋力トレーニングや有酸素運動を取り入れても良いですし、やる気がないときに読書をしてみたりすることでも意志力を鍛えることができます。
毎日少しずつ頑張ることで、あなたの意志力は伸ばすことができるのです。
5、乗り越えるための「障害」の対策をあらかじめ考えておく
意志力をサポートする方法として、「障害」について考えて考えて対応策を先に考える方法が有効です。
本書でも紹介されていますが、鈴木祐さんの「ヤバい集中力」でも「障害コントラスト」として紹介されていました。自分の気が進まないことやどうしてもやり遂げたいことがある場合、事前に考えられる「障害」について考えて考え、それに対する対処法を考えるだけで、目標達成率が爆上がりするらしいです。

本書では、リハビリを拒否しそうな患者さんを対象に「自分のリハビリ計画を書かせる実験」をしています。自分の計画を書き留めていた患者は、そうでない患者の2倍も早く歩き始めました。
研究者がその冊子を詳しく調べてみると、多くの人の共通することがあった。詳しく書かれているのは「痛みにどう対処するか」なのだ。例えばトイレに行く途中に運動すると言う男性は、ソファから立ち上がるたびに、ひどい痛みがあることを知っていた。そこで彼は、その痛みに対処する計画を書いた。
計画することは大切ですが、特に大切なのは「トラブルや障害」の対応策について考えておくことです。わたしも読書するときは、携帯など触らないように事前にカバンの奥底にしまうようにしていますし、できるだけ周囲に物を置かないようにしています。このように、考えられるトラブルに対して対応策を考えてみましょう。
「習慣」を変えれば4割の人生は思い通りになる!

習慣が生活を支配しているのは4割と言われています。個人的なイメージではもっと多い気がします。生活の4割を支配している習慣をコントロールできるようになれば、間違いなく他の6割の行動選択にも良い影響が現れるでしょう。
意志の力を鍛えながら、自分が悪いと思う習慣・治したい習慣を徐々に治していきましょう。そうすれば、間違いなく人生が良い方向に進んで行くはずです。
習慣を変えるために私たちができることは以下の通りです。
- 「きっかけ」と「報酬」はそのままで「ルーティン」だけを変える
- 「窮地」を乗り越えるためには「信じる心」が必要
- 集団で取り組んで、志を共にする仲間を増やそう
- 「意志の力」を鍛えてセルフコントロール能力をあげよう
- 乗り越えるための「障害」の対策をあらかじめ考えておく
参考にしていただければ嬉しいです。
もっと詳しく知りたい方は、ぜひ「習慣の力」を手にとってみて下さい。すごく良い本ですよ!